2013年4月3日(大船渡)
アルオタイビ駐日クウェート国大使、岩手県大船渡市を訪問、三陸鉄道の再開を祝す
アブドゥルラフマーン・アルオタイビ駐日クウェート国大使は、岩手県大船渡市を訪問、三陸鉄道南リアス線の一部再開を記念する一連の祝賀行事に出席した。
アルオタイビ大使は、三陸鉄道南リアス線「盛~吉浜駅間」運行再開記念式典に主賓として招待を受けた。南リアス線の再開にあたり三陸鉄道は、クウェート国からの義援基金を活用した。この基金は、東日本大震災後にクウェート国より寄贈された400億円相当の原油の売却代金により設立されたもので、日本赤十字社を通じて、被害の大きかった被災三県に配分されたもの。三陸鉄道は、この基金を新型車両3台の購入と駅舎の修復費用などに充てた。
式典に先立ち、アルオタイビ駐日大使は達増拓也岩手県知事兼三陸鉄道株式会社会長、戸田公明大船渡市長、望月正彦三陸鉄道株式会社社長の温かい出迎えを受けた。続いて大使は、クウェート国の国章と感謝のメッセージを車体に記した新型車両に案内された。
一連の催しの後、三陸鉄道南リアス線運行再開記念式典は行われた。式典のなかで、達増岩手県知事は県民の感謝の気持ちとして、被災した三陸鉄道のレールを加工した記念品を大使に贈呈した。日本赤十字社からは、広報特使の藤原紀香氏が主賓として列席した。鈴木俊一外務副大臣や衆参両議会議員はじめ、多数の来賓が式典に列席した。
式典後、望月社長の計らいにより、大使は達増県知事、戸田市長らと共に、吉浜駅から盛駅への新型車両の記念運行に乗車した。大雨にもかかわらず、途中の5駅はどれも、待ち望んでいた2年ぶりの運行再開を喜び、三陸鉄道旗とクウェート国国旗を振り続ける地域住民で溢れていた。恋し浜駅では、大使はホームに下車して記念のメッセージを帆立貝の貝殻に残した。