2013年10月10日(熊本)
クウェート国、「水銀に関する水俣条約」に署名:アルオタイビ駐日クウェート国大使、水銀公害の除去に貢献する決意を表明

10月9日から11日にかけて、「水銀に関する水俣条約外交会議」が日本の西南に位置する九州地方の熊本県熊本市において、国連環境計画の主催によって開催された。

外交会議参加各国は10日、条約の採決と署名に臨んだ。クウェート国からは、アブドゥルラフマーン・アルオタイビ駐日クウェート国大使が、クウェート国シェイク・サバーハ・ハーリド・アルハマド・アルサバーハ副首相兼外務大臣より全権を委任され、条約に署名した。

本条約は、署名各国に対し、暫定期間経過後の2020年より、水銀を使用した製品の製造や輸出入を禁じるもの。本条約はまた、署名各国に対し、水銀の大気や水陸への排出を削減するための方策を採ることや、既存の水銀の適切な保管や廃棄を促している。

10日には86か国と欧州連合が、条約への署名を行った。アルオタイビ駐日大使は署名後、クウェート国が、この歴史的に重要な条約への最初の署名国に名を連ねたことを大変誇らしく思う、と述べ、この条約がかつて熊本県水俣市で、化学工場が水銀などの有毒物質を含む汚染水を排出したために起きた公害病で、数千人が被害に遭ったことから名づけられたことに思いをはせた。

アルオタイビ駐日大使はまた、人間や自然に被害をもたらす環境汚染を防止するために、クウェート国はあらゆる手段を講じるとし、これはクウェート国やその周辺に住む人々だけでなく、同じ環境を共有する地球上のあらゆる人々のためでもある、と述べた。

この外交会議には、およそ140か国から、1000人の外交団が参加した。