大臣がクウェートの震災復興支援に感謝、首長訪日を歓迎
駐日クウェート国大使館は建国51周年、解放21周年、現サバーハ首長即位6周年を祝して式典を主催した。
式典に出席した3名の大臣は、昨年起こった大震災でクウェート国シェイク・サバーハ・アルアハマド・アルジャービル・アルサバーハ首長とクウェート国民が日本に向けた支援と連帯感に感謝の意を示した。
これは、駐日クウェート国大使館がクウェート建国51周年、解放21周年、現サバーハ首長即位6周年を祝して火曜に主催した式典の際に述べた謝辞で、式典には高官、議員を始めとし、各企業、各大学、各大使館関係者、日本クウェイト協会代表を含む約900人が参加した。
枝野幸男経済産業大臣はスピーチで、去年3月に発生した大地震と津波へのクウェートの温かい支援、特に復興の為に無償提供された500万バレルの原油支援に感謝を述べた。「去年10月、私はクウェートから提供された原油を積んだタンカーの第一弾到着という記念すべき式典に出席しました。クウェート首長、政府、国民の皆様の連帯感と寛大さに、ここで改めて感謝を述べたいと思います。私どもは、この温かい励ましと賛同を忘れません。」と語った。クウェートの500万バレルの無償提供は、東北で2万人近い犠牲者と行方不明者を出した3月11日のマグニチュード9の地震と津波に伴い、クウェート首長の命により4月に決定された。
提供された原油は5億ドル相当に値し、各国が3月の震災支援で日本に寄付したものとしは最高額となる。
51年前に外交開始以来、クウェートと日本が今日まで二国間関係を維持促進してきた事への満足感を示しながら、3月20日に予定されているクウェート首長の訪日が二国間関係をさらに促進するとし「首長訪日を心より歓迎する。」と述べ、「クウェートは長年に渡り、日本へ安定的に原油を提供している。エネルギー協力に加え、両国が交通、水源、インフラプロジェクトにおいてもパートナーシップを高めていくことを願っている。」と言った。平野達男復興担当大臣は、「被災者はクウェート国民の暖かい支援と友情に深く感謝している。」と野田佳彦首相の早期復興決意を改めて断言した。
大被害をうけた地域出身である平野大臣は「日本は絶対にこの震災から復興する。」と強調した。大臣によると、無償提供された原油は換金され日本赤十字社を通して被災者に分配された。
また平野大臣は、駐日クウェート国アブドゥル・ラーマン・アルオタイビ大使が昨年4月に食料、生活物資、学用品、サッカーボールを被災地へ届けた事へ感謝の意を表し、被災者に大きな安心、勇気、希望を与えたと言った。
クウェート大使館は被災地への義援金を募るため、昨年5月にチャリティーバザーを開催した。平野博文文部科学大臣も、クウェートからの援助は両国民の友好を促進し、二国間関係を高めたと述べた。日本の明るい未来を願う大きな希望と強い意志を示すため子供和太鼓チーム、コーラスグループ、日本の伝統舞踊団が被災地から招かれ、ゲストから大きな拍手で迎えられた。
アルオタイビ大使はスピーチで、首長の訪日はクウェートと日本の両国関係のハイライトになるである旨述べた。
「この歴史的な訪問は、クウェートと日本の友好関係を祝し、またクウェート政府、国民が東日本大震災直後に支援したことへの感謝の意味合いも含めて天皇陛下より寛大にご招待して頂いた。」と伝えた。
大使はさらに、「震災は日本人はもとより、クウェート国民にも大きな悲しみをもたらしたが、私達は日本人はこの大惨事から必ず立ち上がると確信している。」と述べた。昨年は、クウェートと日本の国交樹立50周年を記念する年であったが、多くのイベントが震災の影響でキャンセルされた。
式典にはモハメッド・アルムタイリ一等書記官、サード・アルメハイニ一等書記官、アブドゥルアジズ・アルダラフ三等書記官も出席した。
大使館はクウェートの伝統と文化を紹介する展示会も同時に開催し、日本クウェイト協会の最新版を配布した。