2013年5月29日(盛岡)
アルオタイビ駐日クウェート国大使、いわてこどもケアセンター訪問、クウェート国と日本の友好の絆を再確認

アブドゥルラフマーン・アルオタイビ駐日クウェート国大使は、岩手県矢巾町にある岩手医科大学矢巾キャンパスを訪問、同敷地内に開所した「いわてこどもケアセンター」入口に設置された、クウェート国との友好を記念するプレートの除幕式に参列した。

プレート除幕式には、アルオタイビ大使の他、達増拓也岩手県知事が来賓として招かれ、竹内賢治日本赤十字社東日本大震災復興支援推進本部長、小川彰岩手医科大学理事長、酒井明夫こどもケアセンター長とともに、除幕に臨んだ。

同センターは、東日本大震災後、心にストレスやトラウマを抱える子供たちの中長期的なケアを目的として、既に宮古市、釜石市、大船渡市の被災地沿岸地域で運営されている地域センターを統括する中核拠点として、今年5月に同大学内に、県の委託事業として設置されたもの。

設置にあたり、クウェート国から日本に寄せられた総額400億円以上の基金のうち、2012年に追加拠出され、日本赤十字社を通じて岩手県に配分された1億3700万円が設備費として活用された。これを記念して同センター入口に取り付けられたプレートには、「被災した児童のために、クウェート国と日本の人々の『絆』の証として」このセンターが建設されたことが記されている。これに応じ、アルオタイビ大使は祝辞中、「クウェート国と日本との真の友情の絆」に言及した。また、達増知事からは、岩手県民を代表してクウェート国からの「心強い励ましや、多大なる義援金」に対する御礼の言葉があった。

セレモニーの後アルオタイビ大使は、達増県知事とともに、同センターの施設見学を行った。診療室やセラピー室のみならず、子供たちが心身ともにリラックスした状態を保てるよう細心の注意を払って設けられたプレイルームやアクティビティルームの充実した機能について、大使と県知事は興味深く説明を受けていた。

視察後臨んだ記者会見の席で、地方紙記者から質問を受けたアルオタイビ大使は、「この施設が、子供たちの、震災からの立ち直りを支援する場となることを希望する」と述べた。